皆様、こんばんは。

本日は「朝日杯FS」の全頭分析3日目。
今回は「後編」6頭の分析を行います。

カリニート
初戦は前傾消耗戦を先行押し切る強い競馬でしたが、2着以下馬が未だ全頭未勝利(それどころか馬券に絡む方が珍しい)という低レベルメンバー戦。以降の3戦では掲示板にも載れない状況で、前傾戦でも後傾戦でも平凡な内容に終始。1勝クラスですらどうにもならない現状ではG1ならどうなるかは説明するまでもなく、ここは消しの一手

グランレイ
前走は0.7秒差圧勝ですが、2~7着馬の次走が【14・6・4・10・17着】という超低レベルメンバー相手のもの。時計が掛かる馬場だったとは言え、前後半35.6‐36.3秒のラップは平凡。あくまで参考記録ながら自身の1200m通過1分11秒4は同日2歳1勝クラスの勝ち時計1分10秒7に大きく劣るもの。その2歳1勝クラスの勝ち馬コスモリモーネも次走福島2歳Sで6着に敗退する馬ですから、どこを切り取っても評価出来るものではありません。初戦の京都1800m戦ではテンから掛かりっぱなしの影響もあり、速い上がりに対応出来ず敗退で、詳細は避けますが自身のラップもごくごく平凡。掛かる面は前走でも見せていましたが、これは今回の距離延長を考えると大いに不安です。この2戦では買いと思わせるだけのパフォーマンスは全く見せておらず、ここは消しの判断しか出来ません

マイネルグリッド
デビューから3連勝での重賞制覇と言うのは素質が無ければ出来ない芸当。この馬の場合、その素質の方向は短距離の高い基礎スピードと言えて、それが最大限に発揮されたのが前後半33.7‐36.8秒のハイラップ消耗戦を好位から押し切った小倉2歳Sだったと言えます。そんな小倉2歳Sとは真逆と言える流れになったのが前走の京王杯2歳Sで、このレースが前後半34.9‐34.1秒のスローラスト3F戦。それまでの3戦のパワー馬場とも真逆の高速状態の芝でもあり、直線入口からの11.3‐11.3秒に全く対応出来ずの惨敗でした。前半の高い基礎スピードを武器としている馬だけに、この大敗は当然とも言えますので、同種の流れになれば何度やっても結果は同じでしょう。そういう意味では高速状態の今の阪神は明らかにマイナスで、スローラスト3F戦でトップスピードのレベルを求めらえる朝日杯FSは全く合わないレースと言えます。好走の可能性があるとすれば前半から流れて基礎スピードを問われる流れになることですが、そうなったとしても高速馬場への対応という問題もありますので、常識的には狙いが立たないですね

ビアンフェ
前後半35.7‐35.2秒とスローの新馬戦ではオータムレッドに決め手の差を見せられ、豪快に差し切られてて2着。続く未勝利戦は前後半34.5‐35.5秒と上げ切らずラスト2F目に再加速する流れを作り、ほとんど差し切られていた辛勝。この2戦の内容では難しいと思われた函館2歳Sは、それまでの苦戦が嘘のような快勝でしたが、このレースが前後半33.6‐35.6秒とかなり速い流れを自ら作っての逃げ切り勝ち。テンからスピードを上げることで後続の脚を削ぐという基礎スピード型の典型的な勝ち方で、この一戦をもってこの馬のキャラクターは把握出来ました。続く京王杯2歳Sは前後半34.9‐34.1秒のスローラスト3F戦に持ち込むも、終いに気の利いた脚を使えない基礎スピード型がこのペースで好走出来るはずもなく、函館2歳Sでは約2馬身差を付けたタイセイビジョンに逆転を許しての完敗。「それでも2着に走っているじゃないか」と言われそうですが、それは3着以下馬が1勝クラスですら勝ち負け出来ない絶対能力不足馬だったからで、決して内容が良かったわけではありません。
同馬のような短距離の基礎スピード型が活きていく道は、小回りの1400m以下戦をテンからスピードを上げて先行する形ですから、大箱1600m戦という舞台は適性とは真逆の舞台と言えます。スローに落とせばキレ負け必至で、前走より相手が強くなりますから前走より着順を落とすことは確実。かと言ってテンから飛ばせば、距離も直線も長くて我慢できないことは確実。どちらにせよ好走する姿を想像することは難しく、ここは静観が妥当でしょう

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未勝利勝ちは小回りコースだったものの、前肢の可動域が広いストライド型なので大箱向き。その未勝利勝ちは辛勝でしたが、コーナーを上手く回れず直線は抜け出してから外にモタれて追えなくなったためのもので、あれがこの馬の能力ではありません。それを証明することになったのが前走。このレースが前後半47.8‐46.7秒、ややスローの4Fロンスパ戦に近いラスト3F戦。やや仕掛け所が早くなったことでラスト1Fで減速したレース。好発から控えて後方を進み、直線はインを突いて差し込んだ内容。勝った○○○○○にはギアチェンジ力の差を見せつけられましたが、自身も11.2‐11.1‐12.0秒とまずまずの脚を使っての2着好走でした。先行した新潟2歳S2着のペールエール、自身より1馬身前に居た小倉2歳S2着のトリプルエースを差したことからも能力は確かなものがあると証明したと思います。
そう考えるとG1メンバーに入っても見劣りすることはないのですが、懸念点が複数あるのも事実。まず過去3戦いずれも時計の掛かる馬場でしたが、ロベルト系の父、母父サクラバクシンオー、母母父ブラッシンググルームという血統からもこれはプラス材料だったはず。先週の阪神JFでは1分32秒7のレコード決着になりましたが、この高速状態の芝は決してプラスではないでしょう。また新馬戦では△△△△△に、前走では○○○○○に最速地点の脚で見劣ったようにトップスピードのレベルは高くなく、この点でも時計の速い馬場になるとより対応出来ない可能性は高まります。そしてもう一点の懸念点がまだまだ気性が若いということ。未勝利勝ち時には内に外にモタれ、前走では直線入口から内にモタれ続けていたように右回りには明確に不安。これらを考えても前走以上を期待することは難しいと言えますが、唯一の希望は叩いての上積みがあるだろうという点。この点をどの程度評価するかで序列が決まりますので、追い切りは注視したいですね。ラチを頼れるであろう極端内枠がベターで、雨が降れば大幅に評価を上げたいです。そして上がりが掛かるという意味で前半からペースが上がる形が良いでしょう

レッドベルジュール
デイリー杯2歳S完勝で一気に主役候補に上り詰めた感がありますが、まずはそのデイリー杯から振り返りましょう。
レースは前後半47.8‐46.7秒、ややスローの4Fロンスパ戦に近いラスト3F戦。やや仕掛け所が早くなったことでラスト1Fで減速したレース。1馬身の出遅れからそのまま後方を追走し、4角~直線も最内を選択。自身11.1‐10.8‐11.9秒で差し切っての完勝でした。終始インを通した距離得はありましたが、当日はやや外差し化している馬場でしたから過度にマイナス評価する必要はないでしょう。自身の前後半バランス=「60.7‐33.8秒」は、同日2勝クラスの勝ち馬サムシングジャストの「61.4-33.6秒」より優秀。また馬場はやや重かった2週後の同条件2勝クラスのクリアザトラックの「60.5‐34.9秒」よりも若干上回っている判定ですから、ラップレベルは古馬2勝クラスより上。また昨年のデイリー杯勝ち馬アドマイヤマーズの「61.5‐33.9秒」も上回っており(馬場差はほぼ同じ)、能力は2歳G1で勝ち負けになって良いレベルにあります。デイリー杯では最速10.8秒、阪神1800mの新馬戦でも最速10.7秒のラップを踏んでおりトップスピードのレベルも合格ラインにありますので、少なくともスローからの瞬発戦なら崩れることはないでしょう。
ただし気になる点もあって・・・
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本日は以上。

ここまで全てお読み頂ければお分かりだと思いますが、手放しで評価出来る馬がほとんど居ない低レベルメンバー戦。こうなると馬単体としては評価していなくても、相対的評価で序列を引き上げざるを得ない馬が出て来る状況。またどうも例年通りのペースにならない匂いもしていますので、意外な最終見解になる可能性もあります。秋のG1では思うような結果が出ていない状況ですが、萎縮することなく印を打ちたいと思います。

明日は「朝日杯FS」の追い切り全頭分析を行います。