【宝塚記念2018/追い切り後分析】前走不完全燃焼のリベンジはこの大舞台で!不当な人気落ちの同馬がここで大波乱を演出する!?

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2018年6月24日(日) 阪神競馬11レース

第59回 宝塚記念(G1) 阪神芝2200m

 

《宝塚記念2018/追い切り後展望》

昨年秋のフランス遠征以降は調教の動きのダイナミックさや闘争心の面でダメージを受けていた印象の強いサトノダイヤモンドでしたが、坂路で2週前追い切りを行って以降見てている調教の動きからは絶好調時まではいかないものの、確実に上向きの状態で出走できるのは間違いないと思います。コース適性に加えて絶対的な能力の高さだけ見れば間違いなくメンバー中最上位だけに、今回ルメール騎手が内枠を上手く捌けるようであれば復活の勝利を期待してもよさそうですね。また、同じ馬主のサトノクラウンに関しても昨年の天皇賞・秋で極悪馬場を走ったダメージから長らく不振が続いていますが、良化の兆しが見える調教の動きから調子が上向きなのは確実で、スムーズな走りができれば昨年に続く連覇達成も十分あるのではないでしょうか。

 

《宝塚記念2018/最終予想オッズ》

 

①人気 サトノダイヤモンド  4.8倍

②人気 ヴィブロス      5.2倍

③人気 キセキ        5.3倍

④人気 パフォーマプロミス  6.5倍

⑤人気 ダンビュライト    7.7倍

 

《宝塚記念2018/追い切り後見解》

 

・2枠3番 サトノダイヤモンド (ルメール 58kg)

栗東Cウッドにて僚馬と3頭併せ馬での最終追い切りで、3頭の真ん中に入ってゴールまでしっかり強めに追われて負荷を掛けられると、ラストは6F85.2-11.5と久々にこの馬らしい切れのある動きを披露してクビ差先着してのフィニッシュでした。2週前追い切りでは初めて坂路で追い切られて気合を注入され、1週前にも上昇度を感じさせる素晴らしい動きを披露しており、ラスト1Fの伸びからも闘争心が戻ってきた可能性が高い今回は巻き返しの可能性は十分ありそうです。

 

・4枠8番 ダンビュライト (武豊 58kg)

栗東坂路にて同じく宝塚記念に出走する僚馬のミッキーロケットと2頭併せ馬での最終追い切りで、ゴールまでびっしり一杯に追われる意欲的な併せ馬ながらラストは4F51.1-12.5のタイムで1馬身半程度遅れてのフィニッシュでした。併せたミッキーロケットが素晴らしい動きを披露しただけに手応えでやや見劣る面もありますが、ラストまで一杯に追われたのは好印象で荒れ馬場も得意だけに、海外遠征の疲れが残っていなければ好走が期待できる1頭だと思います。

 

・5枠9番 サトノクラウン (石橋脩 58kg)

美浦ウッドにて僚馬と3頭併せ馬での最終追い切りで、併せ馬の真ん中に入る形になりましたが終始余裕のある手応えで直線だけ強めに追われると、ラストは5F68.5-13.1のタイムで1頭には1馬身半先着し、もう1頭とは併入の形に持ち込みました。近走は不振が続いていますが調教の動きだけ見れば調子自体は上向いてきていると見てよさそうで、舞台設定は申し分ないだけにパドックで覇気が戻ってきているようであれば怖い1頭になりそうです。

 

・5枠10番 ヴィブロス (福永 56kg)

栗東坂路にて単走での最終追い切りで、1週前に実質的な最終追い切りを行っていたこともあって終始馬なりの手応えながら、ラストは4F58.7-13.8のタイムでのフィニッシュでした。本番に向けて疲れを残さず輸送も考えての調整だっただけにタイムが平凡であるのは心配しなくても問題なさそうで、本番大幅な馬体重減さえないようであれば十分能力を発揮することは可能だと思います。

 

・8枠16番 キセキ (M.デムーロ 58kg)

栗東Cウッドにて単走での最終追い切りで、直線に入ってしっかり気合を付けられるとラストは5F64.8-12.4のタイムでこの馬なりには時計を出してきた印象でのフィニッシュでした。追い出されてから頭が高い面は相変わらずではあるものの、前走のレースで懸念された折り合い面に関しては問題なさそうな動きを披露しており、一息入れて精神面で落ち着きを取り戻したパドックを見せるようなら十分巻き返しが期待できると思います。

 

《宝塚記念2018/展開予想》

今回のメンバー構成であれば逃げて連勝中のサイモンラムセスがハナを奪うのはほぼ間違いないと思います。同じく近走先行してオープン特別→GⅡと連続2着のノーブルマーズが枠の並びを活かして前に行く可能性もありますが、積極的にハナ争いをする可能性は低そうだけに、全体的なペースとしてはスローペースになる可能性が高そうですね。先行集団を形成するのはダンビュライト、パフォーマプロミス、ミッキーロケット、ストロングタイタンといったところでしょうか。鞍上がボウマン騎手だけに香港馬ワーザーも比較的前々につける可能性も高そうな気がします。どの馬もあまりスローにして後方に控える差し馬の切れ味の餌食になるのは避けたいだけでしょうが、もしサイモンラムセスが大逃げを打って馬群が縦長となった場合に、アメリカジョッキークラブカップで同じような展開で早め先頭から押し切ったダンビュライトの積極性は注目しておきたいところですね。そして後方馬群で脚を溜めて直線勝負に賭けるのはサトノダイヤモンド、ヴィブロス、キセキ、サトノクラウン、ステファノス、ゼーヴィント、スマートレイアーといった人気馬を含む大きな集団となりそうです。この中でどちらかと言えば『瞬発力型』のサトノダイヤモンド、ヴィブロス、ステファノス、スマートレイアーに対して、阪神内回りコースであることを考えれば今回は『持続力型』のキセキ、サトノクラウン、ゼーヴィントの方を高評価しておきたいところですね。日曜日の天気次第にはなるでしょうが、もしまとまった雨が降るようであれば先週までの高速馬場から一転してパワー勝負になる可能性も高いだけに、土曜日も含めて馬場状態の推移やその勝ちタイムに関してもしっかり注目しておくのが馬券を的中させるために非常に重要になるのではないでしょうか。

 

《最終予想》

 

ゼーヴィント(牡5)

前走の目黒記念では道中好位のインで脚を溜め絶好の手応えで直線を向きましたが、直線に入ってすぐ内ラチ沿いで前が詰まり、残り200mを切って馬群の中から突き抜ける手応えで鋭く伸びたもののそこでもう一度前が詰まる完全に不完全燃焼の内容で、個人的に本命にしていたこともありますが完全に戸崎騎手の騎乗ミスだったと思います。ただ、2走前の日経賞では骨折明けの大幅馬体重、前走は前が詰まる不利と明確な敗因があるのも事実で、その中でも0.4、0.3差と僅差で好走しているのは同馬の地力が高い証明ではないでしょうか。今回阪神コースが初出走となりますが、これまでの連対が中山と福島の小回りコースだけに十分対応できる可能性が高そうで、2200mの距離も重賞で2戦して1勝2着1回と得意としており舞台適性としては申し分ないと思います。血統的にもディープインパクト×ブライアンズタイムといった血統構成から、良馬場でのスピード勝負でも馬場が悪化してのパワー勝負でも十分対応可能なのは問題なさそうで、大舞台に強い池添騎手の一押しがあればここで悲願のGⅠ初制覇も十分あり得るのではないでしょうか。