【菊花賞2018予想/出走予定馬分析】3000mでも強気に先行するのみ!自分の持ち味を最大限発揮して最後の一冠を勝ち取るのはアノ馬!?

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2018年10月21日(日)

京都競馬11レース

第79回 菊花賞(G1)

京都芝3000m

 

《菊花賞2018/レース展望》

 

かつては牡馬三冠クラシックの中で『一番強い馬が勝つ』と言われ、春のクラシック勝ち馬が当たり前のように参戦していた菊花賞でしたが、近年は種牡馬入りした時の評価を考えてクラシックディスタンス(2400m)重視の傾向や各馬の距離適性を見抜いた上で3000mの距離を嫌って早くから回避を表明する陣営が増えています。実際に去年のダービー馬レイデオロが早くから神戸新聞杯→ジャパンカップのローテーションを表明したのと同じく、今年のダービー馬ワグネリアンも神戸新聞杯を勝利した後福永騎手での天皇賞・秋参戦を表明し、今年で3年連続日本ダービー馬が不出走という事態となってしまいました。ただ、それでも近年の菊花賞馬がその後の古馬戦線で活躍しているのもまた事実であり、16年1人気1着サトノダイヤモンドが次走の有馬記念で当時の古馬最強馬キタサンブラックを差し切って勝利したのを筆頭に、15年6人気1着キタサンブラックは菊花賞で初GⅠ制覇を飾るとその後GⅠ6勝を積み重ねて歴代最高賞金獲得馬となりました。さらに13年1人気1着エピファネイアは翌年のジャパンカップを勝利し、12年1人気1着ゴールドシップも宝塚記念連覇に加えて天皇賞・春も勝利、そして11年1人気1着で三冠馬となったオルフェーヴルは凱旋門賞2年連続2着を含めてGⅠ6勝を挙げる国際的な名馬となりました。さらに、14年7人気3着ゴールドアクターは15年有馬記念を勝利、15年2人気2着リアルスティールは16年ドバイターフで国際GⅠ馬となり、16年9人気2着レインボーラインも18年天皇賞・春を制して晴れてGⅠ馬となったように、近年は勝ち馬以外の好走馬が翌年以降のGⅠで好結果を残していることからも翌年以降の活躍に続くレベルの高いGⅠであるのは間違いなさそうですね。

今年は皐月賞馬エポカドーロが神戸新聞杯で出遅れて4着に敗れたことで馬券的にも不穏な空気が漂ってきていますが、それでも春の実績馬ジェネラーレウーノ、ブラストワンピース、エタリオウが前哨戦できっちり結果を残してきたことに加えて、休み明けの馬が多いながらもメイショウテッコン、フィエールマン、グローリーヴェイズ、グロンディオーズといった上り馬もハイレベルな戦いが期待できそうだけに、高配当に期待しつつ各馬の適性や血統などをしっかりチェックしておきたいですね。

 

《菊花賞2018/予想オッズ》

 

①人気 ブラストワンピース  3.1倍

②人気 エタリオウ      3.2倍

③人気 エポカドーロ     3.8倍

④人気 ジェネラーレウーノ  6.9倍

⑤人気 メイショウテッコン  14.6倍

 

《菊花賞2018/出走予定馬分析》

 

エポカドーロ(牡3)

騎手:戸崎 調教師:藤原(栗東)

主な勝鞍:皐月賞(GⅠ)

日本ダービー(GⅠ)2着

初勝利は今年に入ってからと遅かったものの、トントン拍子で勝利を重ねて迎えた皐月賞では離れた4番手追走から直線早め先頭の正攻法の競馬で2着以下に2馬身差をつける完勝で重賞初制覇をGⅠの舞台で飾ると、続く日本ダービーでは自らハナを奪う積極策でゴール直前まで粘りとおし、ワグネリアンには交わされたものの2着に粘る強い内容で世代トップクラスの能力を証明しました。しかし、休み明けでワグネリアンとの再戦となった前走の神戸新聞杯ではスタートで躓いてしまい後方追走を余儀なくされ、直線伸びてはいるものの上位3頭からは花された4着と不完全燃焼に終わってしまいました。前走の敗因は明確で今回は直線が平坦の京都コースに替わるだけに、平均的に長くいい脚を使う同馬にとって条件は好転するとみていいでしょう。また、出遅れたとはいえ前走の神戸新聞杯で後方からそれなりに脚を使えたのは3000mの今回に向けては収穫と言えそうですが、血統的に母系が短距離血統であるのに加えて前走のゴール前脚が上がっていた点を見ると距離延長がマイナスに働く可能性もあり、当日の枠順や馬場状態も含めて判断したい1頭ですね。

 

エタリオウ(牡3)

騎手:M.デムーロ 調教師:友道(栗東)

主な勝鞍:神戸新聞杯(GⅡ)2着

青葉賞(GⅡ)2着

2戦目の初勝利以降はシャルドネゴールド、サトノワルキューレ、メイショウテッコンといった重賞好走馬相手に2着が続いたものの青葉賞2着でダービー出走権を獲得し、迎えた日本ダービーではスローペースの中後方追走という苦しい形になりましたが、直線で馬群を縫うようにボウマン騎手の激しいアクションにこたえて長くいい脚を使うと、先行した馬が上位を占める中後方待機勢では唯一4着まで押し上げ世代上位の能力を証明しました。前走の神戸新聞杯では道中離れた最後方を追走し4コーナー手前から手が動く中、直線大外から長くいい脚を使いメンバー中唯一33秒台の末脚でワグネリアンから半馬身差の2着と、休み明けを考えれば上々の内容と言えるでしょう。4戦目以降は一貫して2400m戦を使われているように今回のメンバーの中で長距離適性は随と言えそうで、4コーナーの下り坂で加速できる京都外回りコースは持続力のある末脚を持つ同馬にとっては絶好の舞台になりそうです。その反面、どうしてもエンジンの掛かるのが遅く惜敗が多いのは気になるとこですが、ここで重賞初制覇をGⅠで飾っても不思議ない能力があるのは間違いないと思います。

 

ジェネラーレウーノ(牡3)

騎手:田辺 調教師:矢野(美浦)

主な勝鞍:セントライト記念(GⅡ)

京成杯(GⅢ)

クラシック第一弾皐月賞では3頭雁行体制のハイペースで逃げる苦しい展開ながら坂上まで一杯になりながらも粘り通して3着に好走し中山コース&ハイペースに対する高い適性を証明しましたが、続く日本ダービーでエポカドーロにハナを奪われて2番手追走になったことに加えてスローペースで終始掛かり通しになってしまい、直線を向いて早々に脱落しての16着大敗と気性面の課題を残す結果となってしまいました。ただ、前走のセントライト記念ではタニノフランケルが大逃げする2番手を折り合って追走すると、直線早め先頭から追いすがる1番人気のレイエンダに影も踏ませない完勝で改めてその能力の高さを証明しました。京成杯や皐月賞で見せたように速い流れを前々で追走し後続に脚を使わせる展開が理想で、今回初出走となりますが逃げ馬にとって後続との差を開きやすい京都外回りコースはプラスに働きそうです。また、父が同じスクリーンヒーロー産駒のゴールドアクターが菊花賞3着に好走していることから血統的なコース適性が高そうなのも魅力で、スローペースになってしまうと気性的に危うい面があるのも事実ですが強気の先行策が取れれば展開的にも非常に怖い1頭になりそうです。

 

ブラストワンピース(牡3)

騎手:池添 調教師:大竹(美浦)

主な勝鞍:新潟記念(GⅢ)

毎日杯(GⅢ)

裏路線ながらデビューから無敗の3連勝で毎日杯を勝利し、そこから直行で迎えた日本ダービーではダノンプレミアムに次ぐ2番人気に支持されましたが、直線を向いたところで外からワグネリアンに被されて進路を失い外に切り返すロスが大きく響き、ゴール前は盛り返して伸びてきたものの勝ち馬から0.2差5着まで追い上げるのが精一杯の不完全燃焼でした。そこから休養を挟んで迎えた前走の新潟記念では古馬と初対戦ながら堂々の1番人気に支持されると、道中後方追走から直線は外ラチ沿いまで持ち出す非常に大味な競馬ながら並ぶ間もなく先行勢を差し切り、重賞2勝目を挙げると同時にその高い能力を改めて証明しました。毎日杯では2番手追走から最内を突いて抜け出す器用な競馬を見せており初となる京都コースにも十分対応できそうで、血統的にも3000mの距離自体は全く問題ないでしょう。まだ体質に弱い面があり新潟記念以来となる異例のローテーションは若干不安な面が残るのもまた事実ですが、スムーズなレースさえできればまとめて差し切っても不思議ない能力を持った1頭だと思います。

 

《出走予定馬分析から見る本命馬》

 

ジェネラーレウーノ(牡3)

前走:セントライト記念(GⅡ)4人気1着

父:スクリーンヒーロー

母父:ロックオブジブラルタル

今年の出走登録馬を見渡してみて、まず感じたのが『不器用なタイプの人気馬が多い』といった印象です。その上で血統的な長距離適性を加味して考えたときに一番有力だった同馬を本命にしたいと思います。前走セントライト記念で見せた淀みない平均ペースを早め先頭から押し切る競馬はスタミナの裏付けがないと不可能な芸当で、これまで2200mまでしか勝ち鞍のない同馬ですが3000mでも十分対応できるだけのスタミナがあるのは明らかでしょう。さらに、前半比較的ゆっくり運びたい馬が多い中で先行できるのはそれだけでも展開的に有利であり、特に長距離戦においては縦長の展開になりやすい京都外回りコースは徹底先行型の同馬にとっても大きな追い風になると思います。1番人気候補のエポカドーロが前哨戦をマイナス4キロとある程度仕上げて臨んだのに対して同馬はプラス8キロと余裕残しで完勝したことから今回の上積みが大きそうなのも好印象だけに、強気のペースで先行することができれば十分勝ち負けできる能力があるのは間違いないでしょう。

 

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