【エルムステークス2018予想/過去データ分析】強い相手と戦ってきた経験と実績を武器に後方から一マクリで差し切りを見せるのはアノ馬!?

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2018年8月12日(日)

札幌競馬11レース

第23回 エルムステークス(G3)

札幌ダ1700m

 

開幕から2週続けて好天に恵まれたこともあって相変わらず札幌ダートは先行絶対有利の競馬が続いており、先週行われたダート1700mの6レースで4コーナー先頭の競馬をした馬が4勝2着1回の成績を残しているのが何よりの証明でしょう。ただ、レースによってはかなりの前掛かりになった結果後方から人気薄の穴馬が波乱を演出したレースもあっただけに、エルムステークスにおいても展開予想が大きなカギを握るのは間違いなさそうですね。

 

《過去のエルムステークス好走馬/チェックポイント》

 

① 近年好走馬が多い『前走から距離短縮の先行経験のある馬』に要注目!!

広いコースの1600mや1800mで行われるダートの上級条件は道中のポジション争いが落ち着いたものになりそれに伴って比較的スローペースで流れやすいのに対して、小回りの1700mで行われるローカルダート重賞であるエルムステークスはスタートから先行争いが激しくなり、道中のペースが毎年淀みないものになりやすい傾向にあります。同じ小回りの函館ダート1700mで行われた前哨戦である大沼ステークスとマリーンステークスがどちらも厳しい流れで行われたのがその証明で、そして厳しい流れになればなるほど有利になるのがスタミナ面でのアドバンテージがある『前走からの距離短縮組』です。過去5年の馬券圏内に好走した15頭の内出走馬の半数以上を占める前走1700m組が7頭であるのに対して『前走1800m以上からの距離短縮組』は8頭となっており、出走頭数で考えれば非常に高い好走率と言っていいのではないでしょうか。そしてもう一つ注目すべきポイントは小回りで積極的に前に付けることができる『先行力』で、過去5年の好走馬15頭は全て『4コーナーで3番手以内』の競馬をしているのが何よりの証拠と言えそうです。そしてその先行力に加えて前走からの距離短縮で臨んでくる『前走4コーナー3番手で先行した距離短縮馬』は14年3人気1着ローマンレジェンド、5人気2着クリノスターオー、10人気3着インカンテーション、15年7人気3着エーシンモアオバー、16年4人気2着クリノスターオー、17年8人気3着ドリームキラリと毎年のように好走馬を輩出していることからも該当馬がいたらまずは評価をアップしておくべき存在と言えるでしょうね。

 

今年の出走予定馬の中で上記条件に該当するのは前走マーキュリーカップを4コーナー2番手から押し切った勝利したミツバのみとなっており、2000m以上でも実績を残しているだけに他馬と比べて評価をアップしておく必要がありそうですね。

 

② 『前走地方交流重賞出走馬』は馬券圏外からの巻き返しに旨味アリ!?

中央コースのダートと比べて涼しい気候の北海道で行われるダート競走は同時期に行われる新潟や小倉のダートと比べてパワーが求められる重いダートになりやすく、エルムステークスは同じように水捌けが悪く非常に重いダートで行われることが多い地方交流重賞を使ってきた馬が好成績を残している傾向があります。近5年の馬券圏内に好走した馬の内13年5人気2着エーシンモアオバー、14年3人気1着ローマンレジェンド、15年7人気3着エーシンモアオバー、17年8人気3着ドリームキラリ出走馬7頭で複勝率40%以上、複勝回収率も240%以上と非常に優秀な数字を残しており、上記に挙げた4頭の内東京大賞典6着のローマンレジェンド以外は全て掲示板内に好走していることから、GⅠ以外であればまず掲示板内に好走しているのが最低条件と言えるでしょう。ただ、ここで面白いのが上記で挙げた残りの3頭は全て『馬券圏外からの巻き返し』であるといった点で、13年エーシンモアオバードリームキラリはマーキュリーカップ4着から、15年エーシンモアオバーも名古屋大賞典4着から巻き返して好走しており、純粋に中央のオープン特別出走組と地方交流重賞出走組のレベルを比べた場合後者の方がメンバーレベルが高くなりやすいといった面を考えても要注目の存在であるのは間違いなさそうですね。

 

今年の出走予定馬の中で前走が地方交流重賞出走馬はマーキュリーカップ1着ミツバと帝王賞4着リッカルドの2頭となっています。どちらも上位人気に推されるのは間違いなさそうですが、前走からの巻き返しに期待するのであれば中央ダート路線でもトップクラスであるゴールドドリームケイティブレイブ相手に4着に好走し、2年前のエルムステークスを勝利しており既にコース適性も証明済みリッカルドの方がより好走確率が高いと言えるかもしれませんね。

 

③ 波乱の立役者になるのは『関東騎手騎乗の先行馬』!!

毎年夏の北海道開催は馬と同じく騎手も長期間滞在することが多く、今年も騎手リーディングを独走するルメール騎手を筆頭に関西からは岩田、藤岡佑、池添騎手が、関東からも三浦、大野、横山典騎手などが函館開催から北海道開催の終了まで継続参戦しています。当然ながらエルムステークスにおいても上位人気に推される馬には上記で挙げたような騎手が騎乗する可能性が高くなりますが、その中でも同レースで注目すべき存在として挙げておきたいのが『関東から参戦している騎手』の存在です。14年10人気3着インカンテーション(大野)、15年7人気3着エーシンモアオバー(三浦)、16年7人気1着リッカルド(黛)、17年8人気3着ドリームキラリ(三浦)4年連続関東所属騎手が波乱を演出しておりこれだけでも注目すべきポイントと言ってもよさそうですが、さらに詳しく見ていくと上記に挙げた馬は全て『4コーナー3番手以内の競馬をしていた先行馬』であったのも大きな要因と言っていいと思います。また、代替開催として新潟ダート1800mで行われた09年を除けば『関東所属騎手が騎乗した前走1着馬』は過去10年において10年クリールパッション(津村)、11年ランフォルセ(横山典)、13年フリートストリート(内田博)、16年リッカルド(黛)4勝を上げ【4・0・2・6】と優秀な数字を残しているため、こちらも条件に該当する馬がいれば積極的に買い目に入れておきたいところですね。

 

今年の出走予定馬の中で関東所属騎手が騎乗予定の馬はハイランドピーク(横山和)、ロンドンタウン(蛯名)、リーゼントロック(松岡)、アンジュデジール(横山典)、ディアデルレイ(勝浦)、ブラゾンドゥリス(丹内)、モンドクラッセ(柴山)の7頭でとなっています。残念ながら上記7頭の中に前走を勝利している馬はいませんが、この中で先行する可能性が高いハイランドピーク、リーゼントロック、アンジュデジール、ディアデルレイ、ブラゾンドゥリスの5頭は人気薄の馬も多そうだけに波乱を期待してもよさそうですね。

 

《過去データから見る本命馬》

 

この馬 ⇒ 

紹介文冒頭「」にて公開中!

(15位くらい)

 

今年に入って地方交流戦も含めて1800~2000mの重賞を4戦していますが負けたレースも含めて全て0.3差に好走しているのは同馬の絶対能力が高い証拠で、昨年と比べて脚質の面でも安定感が増したのは評価していいポイントだと思います。今回先行馬が多く揃ったことでかなり速い流れになることが想定され、道中マクって行く競馬に慣れている同馬にとっては展開的な追い風も大きいと言えるでしょう。3年前になりますが同コースで3戦して【1・1・1・0】と複勝率100%であることからコース適性に関しては特に心配しなくてもよさそうで、不安点があるとすればそれ以来の1700m戦となることで追走面で脚を使わされて終いの伸びを欠くことだけでしょう。昨年同じカネヒキリ産駒のロンドンタウンが勝利したことから血統的なコース適性にも期待してよさそうで、この距離でまた新しい面が出ることに期待して本命にしたいと思います。