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2024 天皇賞(春)の有力4頭見解

天皇賞(春)を予想するに当たって登録馬のハピの名が異彩を放っている。この馬、アンタレスSに出ていれば普通に勝ち負けだったのでは? こういう謎すぎる参戦は気になってしまうタチだけど、さすがにこの馬が馬券になることはないよねぇ。

ただ、天皇賞(春)は格式の割に近年はレベルの低下もあって穴馬の激走もたびたび。いや、近年というか昔からその傾向はあったかも。

かつて16番人気のメイショウドンタクが3着に激走したことがあって、この馬は2歳時のOP勝ちが主な実績かつ前走は長距離のOP特別で11着大敗からの参戦。馬主以外の誰が買えんのよという状況だった。

この馬以外にも10番人気以下で2年連続激走したカレンミロティック、11番人気で激走したスティッフェリオ、14番人気で大逃走を演じたビートブラック、この年はオルフェーヴルが直線でもがくという信じがたい光景があっていまだ記憶に新しいけど、もう12年も前の話なんですな…

このように時々人気薄が激走するレースだけど、カレンミロティック、スティッフェリオにはG2以上のタイトルがあり、ビートブラックにも菊花賞3着の実績があった。どうやっても買えないレベルの馬はメイショウドンタクくらいかなと。

そして、メイショウも含めていずれも先行馬。大穴を開けるとしたらスタミナのある先行馬の粘り込みになりますかね。

今年でいえばそのイメージがあるのは、サヴォーナ、マテンロウレオあたりかなと思うけど、マテンロウレオは向こう1年3着内が一度もないし、前走で「逃げ」の切り札を駆使してしまった(それでも馬券に絡めず)臨戦からちょっと厳しいか(横典騎手はイングランディーレの伝説の大逃げが脳裏に残っているが…)。

サヴォーナは菊花賞5着、G2で2着2回という実績だけでは例年だと足りないが、菊花賞が強引な捲りからタスティエーラと0.4差なら、データ度外視で連下に残していいかもしれない。

 

結論から言うと今年は堅いのでは。穴を開けるとしたらサヴォーナかなと大筋は決まってしまった。

一頭ずつを検証して私の中で生き残ったのは、タスティエーラ、テーオーロイヤル、ドゥレッツァ、ブローザホーンだけ(一応、チャックネイトとディープボンドは保留にしているけれど)。

これって1~4番人気?きっとそうだよねぇ。つまらん…と思ったけれど、このG1は親父に5000円を託されることが決まっているだけに、振り回さず素直に行きたいなと。

ただ、人気同士ということで、頭(1着)を意識した馬券も買いたいと思っているので(馬単、3連単)、どの馬が勝ち切るかという観点からも検討していきたいと思う。というわけで残った上位4頭の現時点の見解。

 

テーオーロイヤル(→)

去年の阪神大賞典の覇者ジャスティンパレスが本番も連勝したが、意外とこの連勝は至難の業で過去10年では他にゴールドシップ、レインボーラインだけ。シュヴァルグラン、サトノダイヤモンド、ディープボンド(2年連続)が天皇賞(春)の戴冠には至っていない。

特に2年前のディープボンドは阪神大賞典を5馬身差で圧勝しながら本番では2着。行く手を阻んだのは菊花賞馬のワールドプレミアだった。今年の本馬も5馬身差の楽勝だが、3着ブローザホーンはともかくそれ以外の入着馬のレベルは低い。それにここまで派手に勝ってしまうと目に見えない反動の懸念もある。

更にこの馬は3走連続3000m以上のレースに出走。去年のシルヴァーソニックが同じような臨戦からでも3着に好走したが、基本的には長距離ばかりに使われている馬に良いイメージはない。というわけで、3着以内にはいそうだけれど、頭を取りこぼす可能性も十分ありそうな位置付け。

 

テーオーロイヤルの好走確率は高いと思いつつ、頭を取り切れない可能性がある根拠としては、ダイヤモンドS→阪神大賞典の3000m以上からの超長距離戦の連戦(本馬の場合はその前もステイヤーズS)が嫌だということ以外に、天皇賞(春)というのは陣営が狙って取るレースだと思っているから。

もちろんテーオーロイヤルも今となっては2年前の落とし物を狙う気満々だとは思うが、昨年末あたりはまだどこまで戻せるか微妙な状況だったはず。

過去10年の勝ち馬で年明け2走した馬はゴールドシップだけ。その時のゴールドシップは既にG1を5勝していたし、2走前のAJCCは断然人気で7着に敗れていた。このAJCCはただ回ってきただけの一戦と思えば、この馬も実質年明け一戦のようなもの。

他の9頭の勝ち馬は2走前が全て前年のG1(有馬記念6頭、菊花賞1頭、宝塚記念1頭、凱旋門賞1頭)。そういう大レースに出走するレベルの馬たちが、年明けに1走して天皇賞(春)を狙い撃ちしてきての戴冠

そういう意味では2走前がG1のドゥレッツァ、タスティエーラの方が戴冠には近いのかなと。ちなみに、過去10年の勝ち馬は、ダービーか菊花賞で3着以内という共通点もあって、前記2頭はそれにも該当。

 

ドゥレッツァ(→)

前走の金鯱賞は1番人気2着。2着といってもプログノーシスから5馬身、長期休養明けのヨーホーレイクに0.1秒しか付けられなかったように物足りない内容。

ただ、当初より目標は天皇賞(春)ということで前哨戦感がありありだった。過去にもフィエールマンが菊花賞を勝利した後のAJCCで、1年以上振りのシャケトラに苦杯を舐めたように、ノーザンの馬は本番と前哨戦を完全に割り切って使っている感じ(特に本馬はフィエールマン同様にあまり使い込めるタイプでもなく)。

ルメールのアシストがあったとはいえ、菊花賞を大外枠から楽勝する能力は世代トップ。最初に逃げて一旦控えて最後はまた差してくるという操縦性の高さはいかにも長距離向き(血統的にはそう映らないのだが)。ルメール騎乗なら本馬が1番人気だったろうが、戸崎騎手への手替わりでテーオーロイヤルとはがっぷり4つの様相。それはそれで都合がいいし、ここは本馬にG1馬の意地を見せてもらいたいところ。

 

タスティエーラ(→)

前走の敗因がさっぱり分からないが、後になって飼い葉を8割食べなかったとの談話が…。それじゃ能力を発揮できないのも無理はないよねぇという感じもするが、それにしても仕上げは万全という触れ込みだったし、稽古の動きからもいきなり動けそうな感じはあった。乗ってる騎手も「どこか傷めていなければいいのですが」などとコメントしていたが、私の場合、こういうケースはノーカウントにしてしまう。こんなレースが何度も続けばさすがに…という話になるがまだ一戦。

2走前の有馬記念は枠、流れ、勝負どころでの不利の3重苦。菊花賞はドゥレッツァには完敗でも、ダービーからの直行という異例のローテ、そのせいもあって入れ込みが目立つ中、道中の位置取りも控えざるを得なかった。それで2着だからやはり強いし、この一戦では完敗でもまだ勝負付けが済んだとも言い切れない。ここまで大敗からの戴冠というケースがないだけに頭まではどうかとも思うが、大阪杯を大敗からの2着のケースならシュヴァルグランの例がある。シュヴァルグランも有馬は6着、大阪杯13着からの巻き返し。

 

ブローザホーン(⤴)

この馬はG1出走歴もないし、年明けも2走しているし、いきなり勝ち切る感じは皆無だが、3着内ならあるかもという位置付け。阪神大賞典はペースが遅くて掛かる面を露呈しながらの3着。スローばかりを連勝してきたテーオーロイヤルとの着差は本番の流れ次第で詰まる可能性はある。
そもそもレース質が相当にタフだった日経新春杯を勝った後の一戦は反動が出ておかしくない微妙な臨戦(日経新春杯2着のサヴォーナは阪神大賞典では能力を出し切れずに着外)。3着に敗れはしたものの、この馬の能力は案外本物かもと思ったものだ。そして、前走がガス抜きとなった今回は臨戦面で上昇。道悪になれば更に有力。

 

さて、天皇賞(春)は過去10年でSS系が上位を席巻しているが、今年はテーオーロイヤルもドゥレッツァもタスティエーラも、ブローザホーンまでそれに該当していないという…(母系にSS系の血ならドゥレッツァ以外は該当だが)

そこで血統的にはサリエラあたりがそこそこ人気になりそうだが、ただでさえ鬼門のダイヤモンドS組で、しかもそこで負けての参戦では買いにくい。テーオーロイヤルとタイム差なしといっても、3400m戦にして上がり33秒台の決着というのはディープ産駒の本馬の方に利があったはずだし、それでいて負けた事実は重い。天皇賞(春)は基本的に上がり35秒以上を要するし、血統は合っていたとしても、このレースで戦うための経験値が少ないような。それに、そのSS系の根幹となっていたディープ産駒が少なくなってきた昨今、このSS系優位の傾向も過渡期にあるんじゃないかなと。ということで、まだ結論ではないけど、現時点では消しの方向。

他にピンとくる穴馬が全く思い浮かばないのだけど(ちなみに月曜段階で保留にしていたディープボンドは消し方向)、3着限定でならチャックネイト、マテンロウレオ、(シルヴァーソニック)あたりかな。これらとて積極的には買いたいとも思わないけど、これから追い切りやら枠も加味してどうするか決めようと思う。

水曜日からは平場も含めた全レースチェックが始まるので、天皇賞(春)の予想は一旦保留にして木曜日に枠順が出てからまた再開。

 

それにしても、来週のNHKマイルCが豪華すぎて今から楽しみ。

皐月賞前に、ジャンタルマンタルが6着ぐらいに負けてNHKに出てくれば勝負案件と記したけど、3着激走後というのがどう出るか?

そこに桜花賞2着馬も参戦。牡牝のトップクラスが激突という意味では桜花賞、皐月賞以上に個人的には楽しみ。

 


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